エロナース?

今日のバイトが帰り、エロいナースを見た。
バイト先の隣には病院があるので看護婦を見るのはそんなに不思議なことじゃない。
だけど、エロいナースを見るのはとっても不思議だ。
何がエロかったのか?

時間は朝8時30分。
制服にグランドコートを引っ掛けて道を歩いてる看護婦が一人。
顔はそこそこ。
でも、少し疲れがにじんだ顔。
何かあったに違いない♪

バイト仲間で友人のナカヤマ ヒロカズ君(通称マッパ)とああだこうだと話し合う。
あれは近くのにある彼氏の家に行ってセックスをしていたとか、
脅されたあげくクンニされたとか、
正直深夜バイト明けの男なんて発想がぶっ飛んでるからこんなもんだ。

別に普通だ。

しかし、どの回答にも納得がいかず別れたわけだが、
オレはそのあと色々考えた。


ミサトは急いでいた。
勤務先である病院のそばにある彼氏・ナオトの家に。
朝、出勤して純白の制服に着替えたあと彼の家に行くのはすでに日課になっていた。
なに大したことではない。
ナオトの家に行き、彼を起こすだけである。

「こんなことなら一緒に住んだ方がいいわよね」

ミサトはそんなことをひとりごちた。
そんな間にもナオトの家に着いてしまう。
それほど病院とナオトの家は近いのである。
彼女は合鍵を使い、築16年の家の玄関を開ける。

「ナオくん、おはよー!」

彼女は良く通る声でそう叫びながら、ナオトが眠る奥の部屋の扉を開けた。
しかし、そこにはいつもあるはずのナオトの寝姿はなかった。

「あれ?ナオくん?」

彼女は自分でもマヌケだなと思いながら、布団をめくったりしながら彼の姿を探した。
と……

「きゃっ!」

後ろから何かにぶつかられ、そのまま布団の上に押し倒されてしまうミサト。
荒い息遣いがミサトの首筋をなでる。
彼女は身震いをひとつして、恐る恐るその正体を確認する。

「な、ナオくん?」

そこにはいたずらっ子のような笑顔を張り付かせたナオトがいた。

「もう!」

ミサトはそれほど強くもないパンチをナオトの胸に打つ。

「ははは、ごめんごめん。君の驚いた顔が見たかったんだよ」

「もう……バカ」

見つめ合う二人に朝日が優しく降り注いでいた。


あれ?
なんか違う。
予想と違う感じになった。
もっとエロい感じになる予定だったんだけど。
まぁ、いいか。


≪光圀ぶらり旅≫
  「これバイアグラじゃないじゃん!

〜第17話 「光圀の情事」より〜