【SEGA MEGA-CD版】 シャドウラン レビュー①

2011年の運命の日(12月24日)が近づいてくるこの頃、いかがお過ごしでしょうか?
 
「え?クリスマスイブ?今年なんかあるの?」
 
などと思われた方もいらっしゃるかと思います。
以下の記事内容は、基本的にそうした方々を余裕でぶっちぎる内容となっておりますので、ご容赦のほどお願いいたします。*1
 
 
今からおよそ20年ほど前のことです。
アメリカのアナログゲームレーベル「FASAコーポレーション」が、世に偉大なる作品を発表しました。
そう。ご存知の通りShadowrun 1st Edition」です。

この作品は方々で人気を勝ち得、コンピュータゲームとしても様々なハードに進出いたしました。
スーパーファミコンXBOX360、そして今回レビューいたしますMEGA-CDにも!
 


 
今回はこの最狂最期最強最後と銘打たれた本当の意味でのMEGA-CD最後のソフト、「シャドウラン」にスポットを当てたいと思います。*2
 
 
○概要
AD2011
世界中で神話上の生命体であったエルフやドワーフなどが取替え子として生まれ始める。
世界の覚醒、第六世界の...
 
長いので割愛。
わからない方はwikiの年表をご覧ください。*3
 
このゲームはリプレイシリーズを踏襲したファンゲームであり、
 
「リプレイ読んだことないよ!」
 
とか、
 
「そもそもシャドウランってなに?」
 
と言う方は対象外のようです。
残念ながらパッケージのどこを見てもそのようなことは書いてありませんし、説明書にも明記されていませんので、知らずに購入された方はがっかりされたかと思います。
 
閑話休題
 
舞台は2053年の東京。
リプレイシリーズから2年ほど経ったある日からゲームははじまります。
ランナーチームとしてプレイヤーに与えられるキャラクターはお馴染みの面々です*4
 

 
ストリートの狼、「ストリート・サムライ 六堂」
企業を捨てた仕事人、「フォーマー・カンパニーマン 紫雲」
自然精霊と魔法を操る魔術師、「ストリート・シャーマン マオ」
電子の申し子、「エルフ・デッカー Dヘッド」
 
この4人がスタメンとなるメンバーです。*5
 
「ぶ、ぶひひぃ?スタメンに殺ちゃんいないの〜?」
 
とかお思いのそこな大きなお友達
ストーリーが進むと出てきます。
しかし、残念なことにジェーン・ドゥ*6は出てきません。
残念ですね。
まぁ、その代わりリストラされた初期メンバーであるDヘッドがいるから良いじゃない。
 
 
○ゲームの内容
このゲームは、「最強最後*7MEGA-CD RPGと言うことらしいのですが、キャラクターたちは全くレベルアップしません。
どちらかと言えば、テキストアドベンチャーが近いのではないでしょうか。
ゲームはシナリオ構成になっており、各話ごとに以下のような流れで進行します。
 
1.オープニング

仕事の背景やシナリオへの駆動力を得られると思います。
主にGMシーンなど。
 
2.依頼シーン

テキストアドベンチャー形式。
依頼人や仲間たちとの会話がメインとなります。
 
3.情報収集シーン

テキストアドベンチャー形式。
2番の依頼シーンからシームレスに移行しますが、内容が異なるので分けてみました。
様々なコンタクトや現場での聞き取りなどをして情報を集めるシーンです。
 
4.出入りシーン

ダンジョン探索だったり、単なる移動だったり、色々な要素があります。
ランダムエンカウントはない*8ので、ある意味安心感はあります。
だが、だるい。
 
5.戦闘シーン

4番からシームレスに移行します。
シミュレーションゲームのようにミニキャラを移動させて、攻撃などコマンドを選択し、敵を殲滅したならば勝利となります。
パーティ全員が死亡しない限り、ゲームオーバーにはなりません。
しかし、頻繁に全員死亡するので、根気よくプレイしましょう。
この戦闘シーンは、シナリオによっては何回か発生します。
後ほど、システムの項目でもふれますが、SR2のシステムをなかなか再現していると思います。
あ、キャラクターは戦闘中に死亡しても、戦闘終了後に自動的に蘇生パッチで何回でも復活します。*9
 
6.エンディング

仕事の後日談が語られたり、色々あります。
 
この1〜6を繰り返すことになります。
そうですね。どちらかと言えばシミュレーションRPGとかに近いかもしれませんね。
お気づきの方もいらっしゃると思いますが、このシナリオ構成はFEARゲーなどでお馴染みのシーン制に非常に近い構成ですね。
TRPG者としては馴れた展開だと思いますので、より安心度が高い構成になっていますね。
 
 
○シナリオ
兎にも角にもこのゲームで最もイチオシできるポイントをご紹介しておきます。
それはやはりよく練られたシナリオに尽きるのではないでしょうか?
 
自由精霊、昆虫精霊と言ったSR2の日本語展開では取り扱われなかったフックをはじめ、アステカ博や封鎖が解かれた池袋に焦点を当てたりしているところも見逃せません。
また、ORCや未だ封鎖区として残る地帯での種族問題などを取り上げている点もグッときます。
それだけではありません。
登場するストリートギャングや店などは、リプレイシリーズやその他ソースブックなどに登場するものたちを中心に構成されています。
もちろんキャラクターたちの掛け合いもファンにはニヤリと来る点でしょう。
 
私はこれらのシナリオを体験し、
 
「むむむ、やるなコンパイル。よく勉強して作っているじゃないか」
 
などと思ったものです。*10
まぁ、もちろんその期待はおもいっきり裏切られるわけですけど。。。

!!!
そら、シナリオまともになるっつーの!*11
ともあれ、どういった経緯であろうがシナリオは十分に納得できる仕上がりになっていること請け合いです。
 
 
さてさて、次回からよーやくツッコミに入って行きますよ。
では、次回お会いいたしましょう。
 

Shadowrun: 20th Anniversary Edition

Shadowrun: 20th Anniversary Edition

*1:このレビューはSR2プレイヤーであり、完全にその筋の人間がプレイした感想となっております。
ので、「TRPG知らんし、そもそもシャドウラン知らんし」と言う方にはあまり面白いものではありません。
また、この記事に含まれる内容は、完全に個人の主観であり、誹謗中傷の類ではないことをここに明記しておきます。

*2:何回かに記事を分けると思いますので、気長にどうぞ。

*3:シャドウラン wiki

*4:詳しい解説はキャラクターの項目を参照。

*5:カーくんは登場しません。

*6:おしりがキュッとなってる魔術師。

*7:これがとっても重要。

*8:100%イベント戦闘。

*9:フリですよ!

*10:コンパイルは「ぷよぷよ」や「魔導物語」を手がけた老舗メーカーです。

*11:俺はカーチャンの奴隷じゃないっつーの!