Try! Try! Try!

近年になって都心部では高速無線LAN網が配備されるようになってきた。
この中で今回はWiMAXに関して記してみたいと思う。*1
 
WiMAXUQをはじめ各種ISP業者や大手家電量販店などからサービスが提供されており、
各社によってサービス料金も4000〜などと違いがある。
無論、こうした値段の違いによってサービスに違いがあるのか?と疑問に思ってしまうところであるが、
一番の気になるポイントである回線速度や品質に違いはない。
これは大抵のサービス業者はUQからWiMAX網を借り受けて提供しているため、
品質に差異は一切ないと思われる。
利用するISPによってサービスの差異はあるが、
利用を考えているユーザーは単純に料金とサービスの差によって契約業者を選定するとよいだろう。
 
さて、私事であるがなぜいまさらWiMAXと契約することを考えるようになったかであるが、
それは先日、利用している某ケーブルテレビ会社からの連絡が契機となった。
現在、私が利用している回線契約は24Mbpsのものであったが、
新しい契約としてケーブルテレビ会社では利用料金の引き下げ(約200円ほど)と回線速度の上昇(40Mbps)、
ケーブルテレビ1局の無料視聴をパックにして提案するという内容のものであった。
利用料金は4700円ほどでさらに充実のプランである。
家族向けパッケージとしては非常におすすめできるプランであるが、生憎、私は独り身であり、テレビも全く見ない。
「策に溺れたな。。。孔明」と思ったかどうかは別にして、これは契約を見直すいい機会であった。
 
WiMAXの利点は以下のようなものがある。
・モバイルアクセスポイントになる
・40Mbps/10Mbpsの高速回線
 
これに加えて昨年の終わりごろに発売された下記製品により住宅内においても十分な回線品質が約束されるようになった点は大きい。
また、現在キャンペーン期間中というのも、私の背を押した要因と言える。*2
モバイルを持ち歩く習慣がある方にはうってつけであろう。
それだけでなく家庭内の通信環境を一本化することで通信費を少しでも安く抑えようという心づもりも少なからずあったと付記しておこう。
 
しかし、WiMAXは全て最高とは言いがたい。
その不利点は以下の通りだ。
・ベストエフォート方式
・固定IPを取得できない
・回線品質、エリアが不安定
 
ベストエフォート方式である以上、回線が埋まってしまうしまう可能性を秘めている。
これは回線品質の低下も常に抱えていると言える。
また、固定IPを取得できないので自宅でサーバを立てたいなんて考えている方は見合わせたほうがいいだろう。
それだけでなくエリアが都市部に集中しているため、都市圏から離れているユーザはそもそも選択すらできない。
エリア問題は品質問題とトレードオフになっている点は注目しておくこと。
つまり、サービスエリアは都市部に集中しているが、
ベストエフォート方式であるためユーザが集中している場所では回線品質が低下してしまうということである。
 
私は家庭用ネットワーク(某ケーブルテレビ)、モバイルアクセス回線、携帯電話(3G/つなぎ放題)を契約している。
この家庭用ネットワークとモバイルアクセス回線を一本化することで約2000円ほど通信費を削減できた。
携帯電話の契約はしばらくこのままにしておくつもりである。
これはWiMAXの回線品質とエリア問題に対するカウンターとして保持しておくことにしたためである。
問題は固定IPであるが、仕事柄これは一番痛い。
簡単に自宅サーバを立ててテストでも〜、なんてことができなくなってしまう。
しかし、これはいくつかソフトウェア的に解決する方法もあるし、
そもそも私はVPSを契約しているので、多少面倒にはなるが問題にはならなかった。*3
 
最後に残った問題としては、家庭内でWiMAXが利用できるかであった。
これは実際契約してみないとわからないと思っていたが、
WiMAXには素晴らしいサービスが用意されている。
Try WiMAXというサービスである。
これは15日間だけ機器と回線を貸しだしてくれるというサービスで、
ネットだけでなく大手家電量販店でもサービス契約を行うことができるという優れたサービスである。
具体的なサービス内容に関しては提示したサイト参照してもらうとして、
これを使うことで様々な場所でエリア確認や回線品質を調査できる。
しかも、このTry WiMAXは無料で行うことができる。
家電量販店でサービスを利用したい場合は、「Try WiMAXをお願いします」ときちんと言いましょう。
場所によっては機器や回線の説明しかしてくれませんので、ハッキリ言いましょう。
 
自宅に持ち帰り、色々と使ってみたが、存外快適。
ホームページの閲覧に始まり、動画視聴やダウンロードを試したが、
固定回線と同等かそれ以上の回線速度をたたき出した。
もちろんPCだけでなくiPod touchiPadAndroidなどでもテストしてみたが、全く問題なし。
ただし、これは自宅で調査した限りなので、他の環境でも同様であるとは言えない。
この点に関しては、明日以降、持ち出して利用してみたいと思う。
 
回線契約の見直しを図りたいと考えている方も多くいると思うが、
いくつかの難点を除いて非常におすすめできるサービスであると言える。
また、モバイルアクセスポイントの持続時間も随分伸びてきている。*4
これを鑑みるだけでも十分に選択肢の一つとして考えられるのではないだろうか?
さぁ、アクセスポイントを持って、戸外に飛び出しましょう!!

*1:この記事は家庭内/屋外双方において回線をWiMAX化するための注釈である。

*2:高速モバイル比較

*3:さくらのVPS

*4:8時間の使用時間を確保しているAtermWM3500Rという機種も出てきている。